家出体験

中学生の頃、家出したことがあります。

直接のきっかけは親子喧嘩でしたが、ひとたび外に出ると動機は冒険心に変わっていました。

ママチャリで隣の県まで行ってどんどん進んでいきました。

何かが変わる、何かが起きる、そんな気がして当てもないのにどんどん遠くに行きました。

すっかり暗くなってから、親に電話を入れました。

これ以上、遅くなると警察に捜索願いとか出されて大事になるかもしれないと思ったからです。

私は「ちょっと旅に出たくなっただけ。4~5日で帰るから心配しないで。」と言いました。

母は帰ってくるように言いましたが、私の意思が固いのを悟り、家出旅行を認めてくれました。

旅行中、たくさんの人が親切にしてくれました。

お百姓さんが野菜をくれたり、食堂では頼んでいないおかずがサービスで出てきたり。

私は親も了解済みのサイクリング一人旅をしている高校生というふれこみにしておきました。

そしてお金を使い果たし、体力的にもくたくたになって帰宅しました。

母との再会は私を抱きしめて泣いたりといったドラマのようなものではなかったですが、やはり安心した様子でした。

旅行中、期待していたような特別なことは何も起きませんでしたが、旅を終えてみると何か以前より自分に自信がついた気がしました。

自分は何処にでも行って自分の人生に必要な物を探していいんだ、そしてそれができるんだ、という気持ちでした。

さて、私の家出は穏やかに終始し、ポジティブな結果をもたらしたのですが、親がパニクって探偵に捜索を頼んだりすると結構大事になり、お金もかかるようです。

参考: プロ探偵の家出人捜索

まあ、うちは貧乏でしたから、私が連絡を入れないままでも、探偵には頼まなかったでしょうけどね。(笑)